八雲神楽

やぐもかぐら

Yagumo Kagura

所在地 : 岩手県釜石市 八雲町

種別 : 神楽

「八雲神楽」は別名「中妻神楽」「大天場神楽」といわれ、八雲神社に奉納される山伏又は法印神楽に称される神楽です。八雲神社は古くを「大天場権現」といい、釜石への奉還は享録4年(1531)で、今から約490年前となります。
近郷の山伏、法印神楽は、早池峰山をその中心として現在まで伝承されていますが、その踊りの全容を伝えるのは極めてわずかです。また、八雲神楽の伝承は、大迫の「大償」「岳」、宮古の「黒森」のそれぞれの神楽とその拍子において違ったものを持っているといわれています。
八雲神楽に現在伝わっている神楽本の中で、年号のある神楽本は延享2年(1745)が一番古く、八雲神社の別当時である観音寺十世永誉法印が伝えた「神楽歌」となります。伝本には、「鳥舞」「御神楽」「翁」「三番叟」「篁」「年寿」「機織」「蕨折」「槍引」「天女」「木曽」「汐汲」「信夫」「岩戸開」「山神碑」「榊舞」「三社」「西ノ宮」「注連切」「普将」「三宝荒神」「宮鎮」「勢剣」などの踊りがあるとされていますが、伝わっているものは少ない状況にあります。
現在は、八雲神楽保存会が保存・伝承活動を行い、八雲神社・尾崎神社の例大祭に奉納しています。(令和3年  第25回郷土芸能祭パンフより)