荒川熊野権現御神楽
あらかわくまのごんげんみかぐら
Arakawa Kumano-Gongen Mikagura
所在地 : 岩手県釜石市 唐丹町
種別 : 神楽
荒川鎮座熊野神社は、文治三年、後鳥羽天皇の御代に海上安全、火防、五穀豊穣の守護神として紀州熊野より分霊を勧請し、当地に熊野大権現を建立安置したのが始めといわれています。御神楽すなわち権現舞は、庶民の信仰の対象として根強いものがあり、祭礼の先駆をなし諸霊を鎮める神であり、祝福を与えてくれる神であると信じられ、常に信仰のお供をして厄払いをする役目があると信じられ、そのように演じられ出現しています。
御神楽は創立800年の信仰と共に伝承され、熊野権現の象徴として御獅子を型どり、威厳があり、神が御獅子の姿に化して、この世に現れ悪魔を退散させることを誓って舞にしたものといわれています。
正月には、御塩取り、と称し、海辺に出て海上に向い神社に御神楽を奉納し、航海の平安、大漁を祈念の後に氏子の各班を門打ち、すなわち、権現まわし、と称し、悪魔払いとして病気厄害を払い、火伏、すなわち火難を防ぎ、虚弱者、病人の頭及び、囲炉裏の火を獅子頭で噛むと健康回復災難なく厄払いをするのだと信仰されています。